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生前贈与のメリットと注意点

生前贈与はいくつかのポイントを注意しておかなければ、節税対策の効果を十分に発揮することができません。生前贈与のメリットとあわせて注意点を確認していきましょう。

 

■生前贈与のメリット
・生前に財産を引き継ぐことができる。
死亡後に相続する予定の財産を生前に引き継ぐことができます。
また、生前贈与の場合は贈与する相手を自由に選ぶことができるため、相続の場合に不可能である孫や法定相続人以外への財産贈与も可能となります。

 

・相続税を節約できる。
相続する予定の財産を生前贈与することで、課税対象の財産が減り、相続税を減らすことができます。
さらに、贈与の場合は年間110万円まで基礎控除を受けることができるため、贈与税の節約ができるほか、その分の贈与に関しては非課税で引き継ぐことが可能となります。

 

■生前贈与の注意点
・生前贈与として認められない場合がある。
生前贈与は、贈与する側、受贈する側の双方で合意していなければなりません。
一方的にお金を振り込んでいる場合は生前贈与として認められないケースが多くあるため、注意が必要です。
生前贈与として認められるための対策には、贈与契約書を作成し、贈与の証拠を残す方法があります。

 

・贈与税がかかる場合がある。
贈与額が年間110万以上だった場合は贈与税がかかります。
また、一定期間同額の贈与をおこなった場合には定期贈与と判断されてしまい、これまでの贈与額の合計に贈与税がかかってしまいます。
例として、年100万円を10年間続けた場合には「定期金に関する権利」に当てはまるとして、贈与税がかかると国税庁が公表しています。
長期間贈与をおこなう場合には贈与の都度、贈与契約書を作成し毎年の贈与額を少し変更することや、少額の贈与税を発生させるなど、贈与税のかからない生前贈与となるようにしましょう。

 

・相続発生前3年以内の贈与には相続税の対象となる。
被相続人の死亡日から3年前までの贈与は相続財産とみなされ、相続税がかかります。
ただし、相続財産としてみなされる贈与に課せられた贈与税を納めていた場合には、その贈与額は相続税から控除されます。

 

生前贈与については相続対策として非常に有効な手法であるといえます。その効果を最大限に活かすためにも適切に、かつ確実に実行していくようにしましょう。生前贈与について少しでも不安がある場合は、税理士などの専門家に一度相談してみるとよいでしょう。

 

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