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キャッシュフロー計算書とは?作り方や活用方法など

「黒字倒産という言葉を聞いたが、利益が上がっているからうちの会社には関係ないと思うが本当にそうなのか」「収支管理はうまくできているが、現金の管理がどうもうまくいかない」「資金繰りについて体系的に知りたい」。

法人の経営者や、個人事業主として事業運営を行っている皆様の中には、このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

事業を運営していると、どうしても目先のPL、つまり費用と収益を改善することに目が行きがちになります。

勿論費用と収益を管理し追及するのも大切ですが、それと同じくらい大切なのが、資金繰りです。

ここでは、資金繰りに必須のキャッシュフロー計算書についてみていきましょう。

資金繰りはなぜ必要か

そもそもなぜ資金繰りが重要なのでしょうか。

それは、現代の会計が発生主義に基づいているからです。

発生主義においては、実際に取引が発生したタイミングで、帳簿に取引が計上されます。

例えば5月に50万円の机を購入し、支払いは翌月末の請求書を受領したとします。

会計上は購入した5月に費用計上されますが、実際にキャッシュがアウトしていくのは、6月になります。

従って会計上の認識と実際のキャッシュの動きにズレが生じていますので、費用だけでなくキャッシュの流れを追う必要が出てくるのです。

そして、その流れを管理する上で有用なのがキャッシュフロー計算書なのです。

キャッシュフロー計算書の作り方

キャッシュフロー計算書は、期中の会社のキャッシュの増減を説明する文書です。

ここでいう資金とは、現金および現金同等物に限定され、最終的に回収されたとはいえない資金や、直ぐに支払手段として利用できない項目は除きます。

企業が営む活動の種類に応じて、キャッシュフローは、①営業キャッシュフロー(本業によってどれだけ現金を得られたか)、②投資キャッシュフロー(建物や工場などにどれだけ投資したか)、③財務キャッシュフロー(借入とその返済)に区分表示されます。

具体的な作成方法としては、「直接法」と「間接法」の二つが存在します。

実務上は、間接法が用いられるケースが多いです。

以下、それぞれについて見ていきましょう。

 

・直接法

主要な取引ごとに、キャッシュの総額を記載します。

取引単位でキャッシュの流れを追うことができるので便利ですが、作成や管理に時間がかかります。

 

営業CF()

商品の販売収益

15,000

商品購入による支出

5,000

小計

10,000

法人税等の支払

300

営業キャッシュフロー計

9,700

 

「商品」取引という単位で、発生したキャッシュを記載します。

 

・間接法

損益計算書の税引前当期純利益をスタート地点に設定し、各費用や収益の項目を増減させていきます。

 

営業CF(\)

税引前当期純利益

1,000

売掛金の増減

-500

※①

買掛金の増減

200

※②

小計

700

法人税等の支払

300

営業キャッシュフロー計

400

 

※①…期末の残高が700円、期首の残高が1,200円→キャッシュをマイナスにして、現金主義に調整する

※②…期末の残高が500円、期首の残高が700円→キャッシュをプラスにして、現金主義に調整する

キャッシュフロー計算書の意義

キャッシュフロー計算書には、大きな役割が2点あります。

1つ目は、純利益額の資金的な裏付けを示し、その品質を保証することです。

例えば、営業マンが売上をあげることに注力するあまり売上代金の回収を行っていなければ、損益計算書には売上が計上されても、手持ちのキャッシュは減り、資金繰りが自転車操業になってしまうことがあります。

 

2つ目は、企業の安定性の評価に役立つ情報提供です。

大きな企業になればなるほど、倒産したときの影響は大きいです。

そのため、金融商品取引法のディスクロージャー制度の適用を受ける会社は、20003月決算期から、損益計算書や貸借対照表と並ぶ会計の書類として、キャッシュフロー計算書を作成し公表することが要求されます。

決算申告に関するご相談は、中島清人税理士事務所にご相談ください

資金繰りは、会社経営の命綱といっても過言ではありません。

会計上どんなに売り上げや純利益を上げていても、売掛金の回収などが滞り資金繰りが悪化すれば、たちまち会社は黒字倒産してしまいます。

当然資金繰りを適切に行うためには、専門的な知識が必要です。

従って、その仕組みを理解したうえで取り組むことが重要になります。

会社の資金繰りが上手くいかず自転車操業になってしまっている経営者や個人事業主の皆様は、会計税務の専門家である税理士に相談することをお勧めします。

中島清人税理士事務所では、資金計画やその運営の支援経験が豊富な税理士が多く在籍しております。

決算申告に関してお悩みの経営者、個人事業主の皆様は、お気軽にご相談ください。

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